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土曜 日本語クラス ニュースレター 1月号

1: クラスI  担当 大関
2: クラスⅡ 担当 高倉
3: クラスⅢ 担当 梅畑
4: クラスⅣ 担当 山田
5: クラスⅤ 担当 大田
6: クラスⅥ 担当 坂本

1月のトピック:お正月

家庭内での時間が長い幼児期の継承日本語が維持しやすいのに比べ、現地校に通い始めた児童の日本語の維持と年齢に合わせた発達には、それなりの指導が必要です。昼の大半を英語で生活し始めた児童の日本語力が停滞もしくは低下するのは当然ですが、保護者のちょっとした工夫で伸ばすことも可能です。
このプリントには、その「ちょっとした工夫」が載っています。ぜひ、他の学年の欄にも目を通してご利用ください。
『うちの子、干支なんか必要ないゎ』と思わないで下さい。日本語は『あいうえお』の母音で構成されていて、RやThの音はありません。耳が柔軟で音をとる能力が残っている小学部低学年のうちに、日本語の歌を歌ったり、詩や言葉を声に出したりすることは効果的な学習なのです。
Ne←唇を横に引いた形,Ushi←唇を突き出した形から澄んだ音へ,Tora←thやrの音ではなくてトラ,U←伸ばさずに1音で,Tatsu←タ行には特に注意が必要…という具合です。これまでのニュースレターを見逃した方は
http://www.kodomonoie.us/letter/letter.php?cat=jpn をご覧下さい。

クラスI  担当 大関


具体的な学習目標
・新年の喜びをお友達と分かち合うことができる。
・お正月の遊びを楽しんで体験することができる。

学習活動
・お正月の伝統的な遊びやカルタ取りを体験する。
・年賀状の書き方を学習し、お友達や家族に年賀状を書く。

表現形式(文法)と語彙
・「た、ち、つ、て、と」の付く言葉集めと、その言葉の正しい筆順と丁寧な書き方など

クラスⅡ 担当 高倉


具体的な学習目標
・年賀状を書くことができる。
・硬筆のかきぞめを体験する。
・十二支を言うことができる。
・お正月のことばに興味を持ち、書くことができる。

学習活動
・年賀状づくりや、お正月あそびを通して日本の新年に親しむ。

表現形式(文法)と語彙
・「あけましておめでとうございます。」
・おとしだま,かるた,こま,へびどし など

クラスⅢ 担当 梅畑


具体的な学習目標
・お正月遊びを楽しむ事によって日本語の語彙を増やす。
・えと(十二支)に関心を持つ
・餅つきに関心を持ち,日本の文化に触れる

学習活動
・かるたとり、福笑い、けんだま等を楽しむ
・十二支の話を読む
・もちつき大会に参加する
・冬休みの話し合い

表現形式(文法)と語彙
・十二支を覚える
・つく、まるめる、むす、うす、きね
・いつ、誰が、どこで何をした

クラスⅣ 担当 山田


具体的な学習目標
・干支について学ぶ。
・お正月の遊びを通して日本語の語彙を増やす。
・「え,へ,を,お,は,わ」の使い方の違いを知る。               

学習活動
・「十二支の話」を読む。
・かるた,福笑い,剣玉,だるま落としをする。
・“クイズ「え,へ,を,お, は,わ」を探そう!”

表現形式(文法)と語彙
・子,丑,寅,卯,辰,巳,午,未,申,酉,戌,亥,十二支,干支
・上,下,右,左,手前,向こう,斜め
・いつ/どこで/だれが/なにを/した  など

クラスⅤ 担当 大田


「お茶の時間に/和菓子を/いただきました。」と「お茶の時間には/菓子を/いただきました。」のように、日本語は言葉の区切り目で意味が変わります。
“てにをは”と文節(言葉)の区切り目を意識して読みの練習をすることが、小学部でいう“音読”です。
仮名文字を拾い読みできることを「読める」とは言いません。親の応援と励ましが児童の音読練習のエネルギー源になります。ご支援ください。

具体的な学習目標
・日本語の文型を踏まえて、述語の正しい表記ができる。(述語を置く場所,述語を説明する言葉,時制の統一など)
・新出漢字を使って、熟語を作ることで語彙を増やすことができる。
・『いつ-どこで-だれが-なにを-どうした』を意識して10文節ぐらいの文を書くことができる。

学習活動
・新年ゲーム大会
・対義語・同意語の学習(語彙を増やし、漢字の意味をつかむ)
・副詞、形容詞など動詞や名詞を飾る語の挿入問題プリント。
・ばらばらになっている文節を組み立て、意味が通じる文にする。

表現形式(文法)と語彙
・文を飾る言葉,文をつなぐ言,葉適切な助詞 など

クラスⅥ 担当 坂本


1月の授業内容と学習目標
・和紙に筆で「いろは歌」を書きました。これまで土曜クラスで続けてきた「お習字」体験と、“日本における仮名文字の由来”を結びつけることができました。
・立礼のお点前のデモンストレーションを拝見して、幼児にお薄をふるまいました。日本文化が形作られた時代背景や「和敬静寂」・「侘び、さび」という日本的な感性についても考えを深めることができました。

お習字の作品やお点前を目にすることはできても、実際に小筆で仮名文字を書いたり、お薄を点てたりする体験のチャンスはなかなかありません。いろは歌のお手本制作や、お茶のデモンストレーションの準備をしてくださったボランティアの皆様方に心より感謝いたします。